2019年4月3日水曜日

桜の開花によせて

 校長室から見た桜の開花の様子です。
よく見ると、地面に近い下の部分はほぼ満開で美しい花を咲き誇っていますが、上の部分はまだつぼみが多い様子が見て取れます。
 これから次第に花開いていくのでしょう。
 未来の「未」という漢字があります。この漢字の成り立ちについては諸説ありますが、その一つに、「木」のこれから伸びていく先の方の部分に短い横棒の印を付けて「未来」を表した、というのがあります。古人の知恵に驚くと共に、とても素敵な考え方だなと思ったことを記憶しています。

 さて、ホームページ上でも公表させていただきましたが、「仁・誠・靭~思いやりがあって優しく、誠実で、心身がたくましい生徒~」という新たな学校教育目標を、保護者の皆様、地域の皆様、そして教職員からの意見を集約・検討して制定しました。
 検討の際、重視したのが、「生徒たちが胸にいだいて卒業していけるもの」であることでした。これからの時代に特に大切にしていってほしいものを常に意識して学校生活を送り、そして卒業後も、「うちの中学はこんな目標があって、それを大切にいろんな事に取り組んでいたよ」とずっと心にとめて置いておけるもの。そのために、「一度見て覚えられるもの」「ずっと覚えていられるもの」ということも大切にしました。そこで、大切にしてほしい内容を表すものを、漢字一文字ずつの三文字で表し、リズム良く読めるように配置をしました。そして、それぞれの字義を簡易な言葉で表現した副題を添えました。

 生徒たちが、その才能を開花させるのは、中学や高校など、その時その時の求められるタイミングかもしれないし、大人になったずっと先の未来かもしれません。同じ一人の生徒でも、違うタイミングで違う才能を発揮するかもしれません。そんな生徒たちの未来にわたって、内面にずっと大切にしていってほしいもの。そんな思いを込めました。

 まもなく新しい元号による新しい時代が始まります。不易流行、学校教育目標の一つ「靭」が表すように、これからも、時代に柔軟に対応しながらも、ずっと変わらず大切にしていってほしいものをしっかりと伝えていけるよう、保護者や地域の皆様と共に進んでいきたいと思います。
どうぞ、新年度もよろしお願い致します。