2020年4月10日金曜日

楽しみは・・・

生徒のいない教室を回っていると、黒板にこんなメッセージが書いてありました。
4月7日(火)、始業式の次の日です。
 ここに、3月25日づけのブログでもお伝えした内容にもある、本校が大切にしている「事実をとりあげて認める」ということの大切さがつまっています。
 どの生徒も、頑張ろうという気持ちをもっています。だから、できるできないではなく、その「気持ち」が「形」として表れるところを、教師がしっかりとつかみ、それを返してあげることが大切です。気づくことが大切で、ほめることは二の次です。ほめなくてもいいのです。担任がどう感じたか、という自分の気持ちを伝えれば、生徒たちはうれしいのです。「あなたはすごい」と言う必要はないのです。そして、さらに良くなるために次はこれやってみよう!と次の目標を示せば、「よーし!」となっていきます。実際、この日は、このクラスに限らず、どのクラスも、校長室のすぐ横の廊下を生徒たちが体育館に移動をはじめていると最初気づかないほど静かに無言で移動できていました。

すぐ横の廊下を生徒たちが移動していると気づかないほど静かな移動

 もしこの黒板に書いてあった内容が、「声かけをもっとやっていかなければダメじゃないか、静かに移動はできていたけど。」というものだったら、うけとめは大分違ってきます。同じように次は頑張るぞと思える生徒もいるでしょうが、前向きな気持ちを否定された気分になる生徒も出てくるでしょう。
生徒たちが「心のエネルギー」を使って、前向きに進もうとしている気持ちに気づき認める、そして、自分(教師)はこう思った、というメッセージを伝える。これが次のエネルギーを生み出していくのです。
 そして、そのことを、本校の先生たちは実行してくれています。例えば、新3年生なら、やはりこのブログで2月にご紹介しましたが、生徒たちの、立志式の練習を自分たちでやりきろうという気持ちを大切にしていき、結果、生徒たちだけの力で素晴らしいものをつくりあげることができました。
生徒たちが自分たちで発表を創り上げた立志式の様子
今年度も、このことを大切に取り組んで行きたいと思います。生徒たちの成長の場面に立ち会える喜びは何ものにもかえがたいものです。
学校再開が待ち遠しいですし、楽しみです。